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ノイファイミリーの日常、息子の成長など・・・
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洗濯が終わりかけた頃、モハメドが私を呼びにきた。
「MASU!行くぞ!バスは12:00に出るんだ!」
ほんの少し残った洗濯物をファティマに頼み、出発の準備をした。
シミがついた白いジーンズに履き替えていたらファティマとメリアンが
「それも汚れているから洗っておいてあげる。私達のジーンズを貸してあげるから、
それを履いて行って!」
とジーンズを貸してくれた。
リュックをかつぎ、ママやメリアン達にまたまた行ってきますを言う。
明日か明後日また帰って来るからねとみんなにキスをして、
いざ、シェフシャウエンに向かう。

表に出ると、アリが待っていた。
「Hey!アリ、会いたかったよ!」
いよいよ今度は3人で、シェフシャウエンを旅する。
朝、帰り着いた民営バスターミナルへ再び向かう。
バスの一番後ろの席に3人並んで座る。
私が何か飲み物が欲しいと頼むと、アリが買いに行ってくれた。

しばらくして、いよいよバスは走り出した。
モハメドがアリにサハラでの出来事をいろいろと話している間、
私はずーっと窓の外を眺めていた。
シェフシャウエンに向かう道はサハラへの道とは全然違って、
青々とした牧草地帯や畑が広がっている。
広大な大地に点々と家が建ち、洗濯物が干され、羊が群をなし、
人が川辺でくつろぐ姿が見える。
時々モハメドがちょっかいを出してきた。
「何を考えてるの?こっちを向いて僕らの仲間に入りなよ!」
「NO! 私は窓の外が見たいの。だってすごいんだもん。
モロッコは広—い!アフリカ大陸はでかーい!!
日本はとっても小っちゃい国。土地も、人々の生活も。
だから私はこの風景を思いっきり飲み込むの!!」

羊飼いの姿が見えた。
アリはああやって田舎暮らしをする事が夢なのだそうだ。
アリはとっても穏やかで心優しい青年だから、
あんなのんびりした暮らしがあっているのかもしれない。
バスはもくもくとでこぼこ道を走り続けた。
ガッタンガッタン、ジェットコースター並に揺れる。
途中、少し眠った。
えらいヒドい揺れで目を覚ました。
「ここはもうシェフシャウエン?」
「まだだよ。でももうすぐだよ。」

一度バスが止り、休憩だったので、さっと食べ物を買って頬張る。
とにかくバスはいつ発車してしまうかわからないので気がきじゃない。
とりあえず水で全てを流し込み、再びバスに戻る。
「シェフシャーウエン」
私はこの響きが気に入って、
サハラにいた時からずーっと子供のように何度も何度も繰り返していた。
「シェフシャーウエン」もうすぐそこ。
行きたかったシェフシャウエンが、見えてきた。
大きな山の裾野に広がる白い街、シェフシャウエン。
一目見た瞬間、私はすっかりこの街が気に入った。

バスがターミナルに着き、アリの後について旧市街に入っていく。
モハメドはサハラに詳しかったけど、ここシェフシャウエンはアリの田舎なので、
彼がとても詳しい。
急な石の坂道をヘエヘエいいながら登っていく。
アリがしきりに“Ca vas? ダイジョウブ?”と聞いてきて、
“Oui! Ca vas bien!”と答えるものの、息は荒い。
この坂は、人間の限界に挑戦ってな具合でえらい急勾配だ。
こんな中で生活している人々を見ると、
“おいおい、日本の建築基準法ってばいったいなんだよ?! 
日本はなーんで変なところで過保護なくせに、変なところでルーズなんだろ”
って思ってしまう。

やっとこさアリの友達のアブドゥールが働いている
HOTEL ANDARUSにたどり着いた。
ここはカスカドホテルと同じくらいの値段で泊まれるが、
もっと小奇麗なかわいいホテルだ。
建物の真ん中が1階からルーフまで吹き抜けになっていて、
その周りを取り囲むように客室がある。
通りに面していない部屋には外部に面する窓はなく、
真ん中のサロンに向いて明かり取りの窓がついている。
アブドゥールがFezに来たときはカスカドホテルを使い、
アリがシャウエンに来た時はこのホテルを使う。
そしてお互いの客に、
あそこの土地に行くならこのホテルがいいよと紹介しあっているのだそうだ。
アブドゥールはアリに負けないくらいタジンを作るのが上手いそうなので、
後でみんなで彼のタジンをご馳走になる事にする。

荷物を置き、まずはシャワーを浴びる。
サハラに向かう前に浴びて以来だから、3日ぶりのシャワーだ!!
サハラの埃を洗い流して生き返ったような気分だ。
ここのシャワーは結構広くて、洗面台も中についている。
清潔だし、お湯もたくさん出るし、
何より嬉しいのがシャワーの先っぽが動かせる事だ。
ちょろちょろしか出ないホットシャワーで固定式のものだと、
下半身や足の裏なんかが充分に洗い流せない。
1日中靴をはいて埃の中、泥道なんかを歩き回っているのだから、
真夏なら、たとえ自分の足だとしてもその臭いを嗅ぐ勇気はないだろう。
だからこういうホース式のシャワーは本当に有り難い。
それからもう一つこのホテルで感激したのが洋式水洗トイレ。
バケツの水を流さなくても、鎖をひっぱれば水が流れる。
紙は相変わらず持参だが、それでもこのトイレには感動した。

久しぶりのシャワータイムを満喫してすっきりさっぱりしてから、
3人で街に出かけた。
モスクの前に広場にはカフェが並んでいる。
そこでまたお茶を飲み、雑談する。

一度ホテルに戻ると、
カスカドホテルに滞在していたカナダ人の女の子2人が隣の部屋に到着していた。
やっぱりカスカドホテルで紹介されてこのホテルにやって来たそうだ。
今夜は彼女達も含めて、みんなそろってアブドゥールのタジンを食べる事になった。
モハメドとアリと私、それにターラとポーラ(カナディアン達)で
夕食の材料を市場に買い出しに行く。
名コックアリが材料を吟味しながら
トマトやジャガイモ、玉ねぎなどを次々と買っていた。

ホテルで買って来た材料をアブドゥールに渡し、1階のサロンでみんなで雑談する。
モハメドが憧れているラスタヘアの粋な兄さんがいて、
「Hey! ラスタ!!」と声をかけた。
彼はスペイン人。
モハメドはスペイン語も話せるので彼といろいろと話をしていた。
タジンが出来上がるまでには、まだまだ相当な時間がかかる。
その間、アリがジョークをとばし、
この間私に見せてくれたマジックをやろうとしたら、
カナディアン達はタネを知っていて、彼をがっかりさせた。
このホテルには、スペイン人もかなり宿泊していて、
スペイン語・英語・アラビア語・フランス語…といろーんな言葉が飛び交う。
モハメドはそれら全ての言葉を話す事ができるので、ハァーっと尊敬してしまった。
やっぱり私も、もっともっといっぱいいろんな国の言葉でしゃべりたーい!!

カナディアン達は、もっぱら英語しか話せない。
フランス語はほんの少しだけだという。
モハメドとアリが冗談で、
英語圏の人達が話す英語なまりのフランス語の真似をしてみせて、みんなで笑った。
多分英語圏の人達は世界中を旅しても、
私達程言葉の不自由を感じる事は少ないだろう。
どこへいっても英語を話す人間はたくさんいて、
だからみんなそれが当たり前の様に思っている。
でも英語圏じゃない人達は、たいがい外国で言葉に不自由した事があるので、
結局は共通の言語である英語で話をするにしても、
ゆっくり、わかりやすく話してくれる。
お互いなかなか理解しあう事ができなくても、あんまり苛々される事もない。
だからかえって言葉以外で通じ合ったりできることもある。
でもここまで来ると、
さすがの英語圏の人達も完璧にエトランジェ体験をせざるを得なくなる。
私も、スペイン人も、カナダ人も、みーんな同じエトランジェ。
みんな同じ条件下で、お互いに協力し合ってコミュニケーションを図る。

ようやくアブドゥール特製タジンが出来上がった。
パンを分け合い、COCAでかんぱーい!!
カナディアン2人はベジタリアンなので肉は食べられない。
それでも野菜だけパンですくって美味しそうに食べていた。
待ちに待ってたタジン。
お腹が減っていたからとってもうまーい!!
あんなに時間がかかったタジンは、あれよあれよという間に私達の胃袋に収まり、
あっという間にお皿は空っぽになっていた。
お腹がいっぱいになった途端、眠たくなった。
時計を見ると、もう真夜中近い。
こんな時間に食べてすぐに寝るのは非常によろしくないとは思ったが、
ずーっとバスに乗って移動していてかなり疲れていたので、
歯を磨いて寝る事にした。
ベットに入りものの数秒で、私は深い眠りについた。




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masu
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1969/09/27
職業:
一級建築士
趣味:
しばらくおあづけ状態ですが、スケッチブック片手にふらふらする一人旅
自己紹介:
世田谷で、夫婦二人の一級建築士事務所をやっています。新築マンションからデザインリフォーム等をはじめ、様々な用途の建築物の設計に携わっています。基本呑気な夫婦で更新ペースもぬるーく、更新内容も仕事に限らずゆるーく、でもていねいに、綴っています。
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