忍者ブログ
ノイファイミリーの日常、息子の成長など・・・
2017-081 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 prev 07 next 09
200  199  198  197  196  195  194  193  192  191  190 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

再びマーケットに戻り、
モハメドがこれからシャワーを浴びるために石鹸と髭剃りを買った。
マーケットの中で、木に薄い鉄板を貼り付けている人達がいた。
「あれはもしかしてドアを作っているの?」
と訊ねると、そうだと言っていた。
この辺りのドアは鉄にペンキで色が塗ってあり、
そこにくねくねとちょっと模様が入っていてとてもかわいい。
あのドアは、ああやって作るのか…

ホテルに戻り、2階のカフェでミントティーをもらう。
モハメドがシャワーを浴びに行く前に、私に念を押した。
「いいか?僕がいない間、君は他の人としゃべらない様に気をつけろ。
もし何か話かけられても、私は今執筆中で話ができないと言うんだ。
僕はすぐに戻ってくるからね。いいね。」
そう言って彼は、シャワーを浴びに出て行った。
モハメドがいない間、私は言われた通りこの絵日記を綴っていた。
誰とも話さず。
30分位経って、彼が戻って来た。
それからしばらく2人でカフェにいた。
カフェの窓から、街を眺めていた。
リッサーニ。埃っぽい街。
場末の、という言葉がぴったりと当てはまる街だった。
モハメドに因ると、

「クレイジーな街さ!」

…だそうだ。


食事が済んで、モハメドが財布の中の残金を数え始めた。
私はサハラにやって来る前に、自分のお金を全てモハメドに預けていた。
私が自分で支払いをしようとすれば高い値段を要求されるというので、
支払いは全て、彼に任せてやってもらっていた。
彼は財布の中に大切にしまってある私が預けていたお金と、
最初の日に私が彼にあげた50DHと合わせてあとこれだけ残っている、
と私の目の前で勘定してみせてくれた。
私は、相変わらず財布の隅によけてとってあった50DHを指差して、
これはあなたのものだから、あなたが自分のために使わなくちゃと言うと、
彼は大きく首を横に振った。
「いいや。これは全部君の大切なお金だよ。
だから全て、君のために、大切に使うんだ…」

店を出てから、TELブティックに行った。
モハメドが家に電話をして、明日の朝そっちに戻り、
またすぐに今度はアリも一緒にシェフシャウエンに向かうと伝えた。
家族が私と話をしたがっているというので電話に出ると、
メリアン始め、ママやらファティマやら、ハスナ・ハサニヤやらが、みーんな私に
「サハラはどう? 元気にしてる?」と次々に電話口にでて聞いてきた。
私がびっくりしながら笑っていると、モハメドは言った。
「うちの家族は、みーんな君の事が大好きなんだよ!」

ホテルに戻り、再びカフェで時間を潰す。
今夜の夜行バスに乗ってFezに戻るが、そのバスが来るまでには、
まだしばらく時間がある。
例の面白い眼鏡をかけたホテルの主人が、モハメドに何か言っていた。
「さっき風邪薬を飲んでいたろう?あの薬、まだ残っていたら彼にあげてくれ。
風邪をひいているんだって。」
と言われ、ゴソゴソとリュックから薬を取り出し、
主人に薬の効用や飲み方を説明した。
「なんだ、君は話ができるんだね!
君はボーイフレンドとしか話ができないのかと思っていたよ」
私があまりにも従順にモハメドの言付を守り他人と話をしないので、
彼は私の事を聴覚障害者かなにかのように思っていたらしい。

しばらくすると、カフェに2人、3人とホテル滞在者が集まってきた。
彼等はたいていここで、ミントティーや煙草を分け合いながらいろんな話をする。
モロッコでは他人のミントティーも自分の煙草も関係ない。
持っている者が持っていない者に与え、分け合う。
初めて会った者同士でも、そうやって物を分け合い、ぺらぺらと話をする。
だから傍目で見ていると、なんだか昔っからの知り合い同志みたいだ。
それでやっとモハメドが私に言っていた言葉の意味が理解できた。
「たとえ僕が気軽に挨拶して、親しそうに話をしていても、
君はその相手と話はするな。」
アラブ人は多分、とっても社交的なのだろう。
だから彼等は、旅先で知り合った者同志集まって色々な情報交換したり、
コミュニケーションをとったりする。
特にモハメドは旅好きでガイドもやっているから何処に行っても話題が幅広い。
彼のまわりにはいろんな人が集まる。
でも、だからといって本当に彼等みんなを信頼しているかといえば、そうではない。
それにはもっともっと会話と時間が必要なのだろう。
私は時々彼等の話に相づちを打ちながらずーっと窓の外を眺めていた。

しばらくして、モハメドがバスを見て来ると言って外に出て行った。
1人取り残され、ぼんやりしていると、1人の青年が話し掛けてきた。
彼はここでフランス語を教えている先生だという。
「フランス語は上手く話せるんだけど、英語はどうもダメで…」
と照れながら笑う彼と、ぼそぼそと、英語・仏語まぜこぜで話をした。
彼はとても気持ちの優しそうな青年だった。
しばらくしてモハメドが戻ってきた。
今日は日曜日でFez行きのバスがないらしい。F
ezの近くのアズルー行きのバスがあるのでそれに乗り、
アズルーでバスを乗り換えることになった。
11:00過ぎにようやくバスが来た。
ここで出会った旅仲間に挨拶をし、アドレスの交換をして別れを告げた。
バスに乗り込み、リッサーニの街にバイバイ!!
サハラ砂漠は見られなかったけど、モロッコの一面を垣間見れた。




PR
NAME
TITLE
COLOR
MAIL
URL
COMMENT
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS
TRACKBACK URL 
カレンダー
07 2017/08 09
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
アーカイブ
最新コメント
[02/07 taka]
[11/24 春]
[06/18 tomoママ]
[06/15 後藤亜紀]
[04/25 後藤亜紀]
プロフィール
HN:
masu
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1969/09/27
職業:
一級建築士
趣味:
しばらくおあづけ状態ですが、スケッチブック片手にふらふらする一人旅
自己紹介:
世田谷で、夫婦二人の一級建築士事務所をやっています。新築マンションからデザインリフォーム等をはじめ、様々な用途の建築物の設計に携わっています。基本呑気な夫婦で更新ペースもぬるーく、更新内容も仕事に限らずゆるーく、でもていねいに、綴っています。
mail
お問い合わせ、メールはこちらへ masumka19690927@me.com
バーコード
フリーエリア
"masu" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]