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ノイファイミリーの日常、息子の成長など・・・
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せっかくなので、ちょっと建築的なおはなしでも。

そうです。

好きなんです。

格子戸が。

いや、格子戸限定・・・というわけでもなく、

影を介してその向こうの光が見える情景のチラリズムが、

何とも言えずにすきなんです。

なので、イスラム建築の回廊に廻っている透かし彫りとか、

透けるレースのカーテンで仕立てのいい生地のものとか、

はたまた木漏れ日でさえも、惹かれてたまりません。



そんなワタクシですので、

思いっきり自分の趣味を注ぎ込める自邸の設計で、

こんな建具をつくってしまいました。



寝室とリビングをそれとなく仕切る、組小細工の建具です。

建具の組子越しに、その向こうの寝室の穴倉のような壁の色がのぞけます。

夜になってリビングの照明を落とし、寝室側の照明を灯すと、

この部屋全体が鳥かごランプのようになって、

リビングの壁に格子の影模様を映しこみます。

こういった演出が、

実にエロさがあって好きなんですね。

別にエロエロ気分になりたいわけじゃなくて、

デザイン自体に何かエロさというか、艶っぽさがあるものに、

いいなぁ~といつも惹かれます。

寝室側から見ても、完全に空間をシャットアウトしていないので、

程よい包まれ感と落ち着きを維持しつつ、圧迫感も感じすぎないような、

なーんか落ち着く空間となっています。



と、手前味噌っぽく色々書いておりますが、

実はこの建具、何が素晴らしいって、

制作してくださった建具職人さんの仕事が見事なんです。



組子細工と言って、クギなどを一切使用していない職人技。

全て木(もく)の凸と凹を組み合わせて、ぴたり!と納めています。

今の時代、これだけの匠の技を使って建具を造ってくれる職人さんを

探すこと自体が大変です。

設計者なんて気楽に線ひきますからね~。

「こ~んな建具が欲しいの!」

なぁ~んて。軽々しく言ってみちゃったりして。(ワタシのことです)

そんなワケで、この現場の時も、

業者さんはかなり頭をかかえていたようです。

さりげな~く、もっと単純につくれそうな格子戸を奨められたりもして・・・



でもこれだけは。

絶対に譲れませんでした。



ワタシの石のような意志が、絶対に曲がらなそうだな~と感じた業者さんは、

いろいろ検討して、今回のこの建具を制作してくださった建具やさんを、

連れてきてくれました。

実は、

そこからが大変でした。


建具やさん、がぜんやる気満々になっちゃった!


何しろ最近じゃ、こんな風に建具に凝ったデザインをする要求もあまりなく、

フラッシュ戸といって一枚板に木目が印刷されたシートを

貼り付けるようなものばかり。

そこにこんなどうやって造るんだかわけもわからない建具の注文です。

ぼぼぼっ! ぼぼぼぼぼっ!

職人魂に火がついた!

聞く所によると、その建具やさんにいた職人さんは、

かつて総理大臣賞だかなんだかをとったこともある大ベテラン。

「これは絶対自分がつくりあげてみせる!」

と、無我夢中になって利益も省みず取り組んでくださったそうです。

いやはや申し訳ない・・・

でも、そんな風にやる気を掻き立てるようなものをデザインに盛り込むことができて、

なんだか設計したワタシも最高に嬉しかったです。

出来上がったものはこの通り。

家族全員どころか、訪れる人たち皆が感動してくれる建具となりました。

後日談で、この建具を作ってくれた職人さんは、

「あんときゃもう夢中でつくりあげたが、

 今同じものをつくれといわれたら、どうやっていいのかわからない・・・」

と語っていたそうです。

恐るべし。

勢いのチカラ。




実はこの建具が大変好評だったので、

今動いている現場でも、同じ建具やさんにまたちょっと

頑張ってもらうことになりました。

いや、ちょっと頑張ってもらうなんて簡単に言ってますがね。

今回の建具もこんなイメージです。



実は、この格子のデザインを玄関扉に使いたいと思っているのですが、

木製建具はあまり厚くなりすぎてしまうと重くて開閉が不便。

かといってちゃちな材を使ってしまうと

すぐに木があばれて反ってしまうという、

非常に難しい問題があります。

納まりを考えていて、おそらくこれはどちらか一面だけに格子が入り、

裏面はガラスを押し縁という木の縁で押えるくらいしか

できないだろうと思っていました。

打合せでそう伝えると、建具やさんからNO!が。

「これだけの建具をつくるのに、裏に格子がないなんてみっともない!

これは裏表格子をつくってその間にガラスをはめ込みます。

納まりは戻ってちょっと検討してみますから!」



はい。

お任せします。

モチは餅屋です。

しかも前回あれだけの仕事をしてくださった建具やさんです。

絶大なる信頼と多大な期待を込めて、

どんな風に仕上がりになるのかを、おそらく一番誰よりも(施主よりも)

ワクワクしながら、

待っていようと思います。















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美しきもの
MASUちん、こんばんは。
MASUちゃんちには美しいものがたくさんあって、その空間にいるだけでとても豊かな気持ちになれます。
古民家再生とか、外国でも家を新しくしても同じドアを使うとかのように、この戸はながーく愛してしまう戸だよね。
また、お邪魔させてくださいな。
私もあれんたんに撫でられたし。
EDIT
at : 2007/04/26(Thu) 20:49:15
春ちゃま
訪れてくれた友に、そんな風に言ってもらえてワタシもうれちい。
空間は、体感してみないとなかなかその雰囲気を伝えきれないからね。
ホントにこの建具は、これから末永く大事にしていく我家の宝です。
またいらしてくださいな。
なでなで隊も待ってます♪
masu EDIT
at : 2007/04/27(Fri) 09:46:24
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プロフィール
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masu
年齢:
47
性別:
女性
誕生日:
1969/09/27
職業:
一級建築士
趣味:
しばらくおあづけ状態ですが、スケッチブック片手にふらふらする一人旅
自己紹介:
世田谷で、夫婦二人の一級建築士事務所をやっています。新築マンションからデザインリフォーム等をはじめ、様々な用途の建築物の設計に携わっています。基本呑気な夫婦で更新ペースもぬるーく、更新内容も仕事に限らずゆるーく、でもていねいに、綴っています。
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