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ノイファイミリーの日常、息子の成長など・・・
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景気も芳しくなく、日本中ないし世界中がなかなか厳しい一年だった今年。

我が家も例に漏れず。

なんやかやと忙しく仕事をしていた割には、

あらゆる意味での「ゆとり」とは少々縁遠い暮らしでございました。

でも、そうはいってもやってくるのが年末でありお正月です。

ぱあっと気晴らしに成田から旅発とう!

....ってなわけには残念ながらいきませんが、

気分だけでも楽しい旅を味わおうかと目論んで、何冊か本を仕入れました。



かなりのアクセス数のブログなので、ご存知の方も多いかもしれませんが、

「パリ、ときどきバブー■■■」でおなじみのとのまりこさんのパリ案内。

素敵な写真で、パリのオイシイ・カワイイ・ウツクシイ!がぎっしりつまってる本。



いつかまた、旅発てる日がきたら。



その時に絶対に足を運んでみたいお店がいっぱいです。

1ページ1ページ。

ページをめくるのが楽しみなようなもったいないような...

わくわくする本たちです。



そして同じく旅つながりでこちら。



インテリア・建築系の方々ならご存知のTOTO通信で連載されている、

浦一也さんのホテルのスケッチ帳。

世界のホテルの室内が、手書きのスケッチで採寸されて描かれています。

ワタシが若かりし頃。

妹尾河童さんの「河童が覗いた〜」シリーズを読みあさり、

見よう見まねで自分もこんなの描いてみたい!って思って、

初めての一人旅以来、旅先ではずっとスケッチブックを持ち歩いていました。

以前こちらでもそのスケッチブックたちをご紹介しましたっけね■■■





独り言ですが、今回買った本のプロフィールによりますと、

作者の浦氏は1947年生まれ。63歳。

海外での取材やスケッチも、続くとなかなか大変ですね。

インドやチベットやトルコやモロッコなどなどの第三世界なんかは、特にね。

ワタシは得意分野デス。えへへ。



そんなこんなの妄想脳内トリップ。

お正月には、存分に満喫しようかと思います。















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突然思い立って出かけた冬の京都の旅。

今回はワタシ達にしては頑張って、

目的の場所は全て足を運ぶという快挙を遂げました。

とはいえ、到着の日にはホテルにチェックイン後まずお昼寝...

相変わらずのんびりペースのぶらり旅で、

夕方お腹が減った頃からのそのそとおでかけです。



先斗町のときめく通りをぶらぶらして、おいしい釜飯でばんごはん。

本格的な活動は、翌日二日目から。

一昨年に出かけた時には通り過ぎてしまった二年坂・三年坂界隈を、

胸きゅんきゅんならしながらてくてくと歩きます。



石畳の坂道、それぞれに趣向を凝らせた門や塀のつくり。

この先に、今回の旅一番の目的地、清水三年坂美術館がありました。

この美術館、中の写真が撮れなかったのが大変残念なのですが、

本当に素晴らしいコレクションの数々でした。

特にワタシは個人的に、並河靖之氏の京七宝に魅了されまくり。

その詳細な手仕事の迫力と大胆で優美かつ類い稀な色彩感覚に言葉も出ず、

時が経つのも忘れてじっとじっと見入ってしまいました。

こんなに沢山の色を使っているのにも関わらず、

その何処にも不快に感ずるような不協和音が存在せず、

どこをとってもうっとりとするバランスのとれた美しさは圧巻です。

是非とも実物を沢山の人たちに見てほしいと感じました。

作品は明治時代につくられたもの。

ほんの100年くらい前の時代のものです。

ヨーロッパの何百年も前からの歴史ある美術品でもないのに、

こんなにセンスのいい粋なデザインを日本人が、

日本人なればこその見事な技巧で実現させているということにまた驚かされ、

本当に感動しました。

今回は休館中とのことで足を運びませんでしたが、

次回京都を訪れる時には絶対に、並河氏の七宝記念館■■■を訪れたいと思います。



さて、その後は茶わん坂へ向かうも今回は誘惑に打ち勝って器を買うでもなく。

ゆば泉というお店で湯葉御膳のお昼をいただいて、

また散策にでかけました。

夕飯前にホテルのお昼寝はかかさずに、

夜は祇園散歩と先斗町でのディナーと精力的に動き回った1日。

この日の万歩計は1万5千歩を超えました。

頑張った〜!ノイファミリー。



最終日はしとしとと小雨降る寒い1日。

そんな中でも一人テンションの高い熱いオトコはソフトクリーム食ってます。



パパのお買い物に付き合って窓の外の雨を眺めつつ、



素敵なお店のミシンで遊ぶオトコにハラハラさせられるママ。



丁寧につくられたシャツを買った後、

バスに揺られて金閣寺へ。



寺社仏閣などにはまだ興味のないオトコを連れ歩くのには、

いろいろとテクニックが必要でして。



錦市場で買った金平糖が妙に気に入ったアレン氏。

250円の「おだまりアイテム」として大活躍でした。



金閣寺の後は龍安寺の石庭へ。

雨に濡れたしっとりとした庭をぼぅっと眺めてしっぽり。

うっとりするような建具のディテールに見とれたりして、



いろんなことを吸収できた散歩でした。



京都には、至るところにいろんなアイディアやヒントがいっぱい詰まっています。

また時間ができたら、

ぷらっと散歩に来ようとおもいます。

急に思い立ってでかけたちょっと長い散歩。

沢山リフレッシュして、また明日からがんばれそう。

いやいや、

がんばらなくっちゃ! ね。











長いこと熱く綴ってまいりましたモロッコの旅、ようやく完結いたしました。

思わぬ所でハマって読んでくださった方もいて、

最後までおつきあいいただいてありがとうございました。

あの旅がきっかけで、ワタシの旅もどんどん過激化していって、

その後自転車で単身イタリア縦断だの、

またまた単身フランス風来坊の旅だのと続いていくのですが、

それはまた改めて、別の機会にでもご紹介できればと思います。



少しばかり後日談としてこちらに記しますが、

最後のパリで泊まらせてくれたホテルのオーナースティーブさんですが、

数年後に再び母と一緒にパリを訪れた時に訪ねましたところ、

その1年ほど前にお亡くなりになられたとのことでした。

奥様のタキさんはその後もパリに残って元気に生活されているようでしたが、

その時の滞在ではお会いする機会がありませんでした。

この時、人と人との出会いって本当に一期一会だなと感じました。

ワタシにとってこんなに印象深い鮮明な記憶に残る出会いだったけれど、

その人とはたった一度会っただけで、その後二度と会えなくなってしまう。

そういうことって、本当に沢山あるんだと身をもって感じました。

だからこそ、いろんな人に出会えたことに感謝して、

そしてその人との記憶を大切に心に留めておきたいなとも感じました。

モロッコのモハメド一家も、しばらく手紙や電話でのやりとりが続いていましたが、

ある時から電話が繋がらなくなってしまって、

今は連絡がとれなくなってしまいました。

生きていれば、いつかどこかで再会できる時があるかもしれないけれど。

彼らのことは、ずっとずっとワタシの心の中で大切なモロッコの友人・家族として、

これまでも、そしてこれからも変わらず思い続けていくことと思います。



さて、そんな旅日記を日々紐解きながら、

旅の途中で具合が悪くなったのとリンクして

現在の自分まで風邪ひいたりしてましたが。

突然ながら、明後日からちこっと小さな旅に出てきます。

我が家でまた、

「そうだ、京都、いこう!」

の台詞が飛び交いまして、急に出かけることとなりました。

今回のきっかけは週末のテレビで見た正阿弥勝義の銀細工だったのですが。




彼の作品を展示してある清水三年坂美術館■■■の存在を知り、

これは是非見にいかなければ...ということになりました。

明治の銀工や蒔絵、七宝などがコレクションされている私設美術館。

設立者の方の設立に至る経緯を読んだだけで、魅了されてしまいました。

また、ここに展示されている七宝の並河靖之氏の七宝記念館■■■も、




京の町家づくりで建物も含めて是非見たい!と思ったのですが、

 

こちらは残念ながら3月まで長期休館中でした。

次回は是非とも足を運びたいと思っています。

さて、我が家の新しい旅はどんな珍道中になりますやら...

ちょいとぷらっと、

京都、いってきます。





モロッコの旅日記。

10年以上も前のワタシ。

なんだか生意気な事をつらつらとぬかしておりましたな。

まだたいした仕事もしていなくてひよっこだったくせに。

海外で生活をしたこともなかった時期だったのに。



でも、誰から教わるでもなく、

自分の足で歩いて、辿って、見て、感じて、

まさしく全てを自分の身体で感じ取ったことたちばかりなので、

それなりに今でも自分なりに評価はしています。



誰もが20代、30代・・・と、いろんな壁にぶち当たったり、

行き詰まりを感じたりすることと思いますが、

ワタシ自身も例に漏れず、色んなことにもがいていた時期だったと思います。

自分のアイデンティティーを、

どこでどんな風に築いていけばよいのかが本当にわからなくって、

およおよと彷徨っていた時期でもありました。

現にその後、一度は家族も恋人も苦労して手にした仕事も全て投げだして、

別の国にびゅーんっ!と飛んで行っちゃったりもしましたし。



でも、いろいろあって結局は今の場所に辿り着いているわけですが、

当時感じて学び取ったことは、

今もワタシの中でしっかりと根付いていると思います。

まぁ、今は日本という国や自分の環境、仕事に対する評価も当時程悪くはなく、

結構気に入っていたりもします。

一度外に出て戻って来たからこそ見えてくる自分の国の良さも沢山ありますし。

(そもそもこんなにちゃんと全てが「機能する」国はないでしょうし・・・) 

あとはやはり、

結局のところ「人」だったりします。

日本人がいいという意味ではなくて、

どの国でも、いや〜な奴やあいたたたっ!って奴はいるわけで。

逆にどの国にも魅力あふれる人が沢山いるわけで。

「自分」さえ見失うことなくきちんとしていれば、

場所を問わずそんな出会いに巡り会えるということがわかったからだと思います。

でもそれがわかるまで、

随分と長い時間とエネルギーを費やしましたわ。



さて、連載中の旅日記。

次はどんなことが起こりますかね。

長いんですよ。2週間て。

途中飽きられちゃうかもしれませんが、ぼちぼち流してみてください。












少々肌寒い週末でしたが、桜満開でしたね。

我が家も皆で、夫の友人の別荘がある伊豆なんぞにでかけてきました。

久々の新幹線に興奮のアレン氏。



海に浮かぶヨットを眺めてたそがれてます。



実は海の中の魚の方が興味深々だったようですが。



暖炉と掘りごたつとゆったりとした吹き抜けのある別荘で、

お料理上手の奥様のおもてなしを受け、

たらふく呑んで食べてまったりして、

楽しい夜を満喫しました。

人に作ってもらうごはんって、いいですね~。

そして例の如く、突然スイッチが切れて撃沈。

目覚めると朝になっていたワタクシなのでした。



紆余曲折あっても、丁寧にその時その時を重ねてきた人たちって、

一緒にいるだけでなんだかとっても気持ちがいい感じにゆるみます。

今回ワタシは初めてお会いしたご夫婦だったけれど、

また素敵なカップルに出会えたことがとっても嬉しい旅になりました。



そんなこんなで親子そろって手厚いおもてなしをうけた今。



ママもパパもアレン氏も、ぷっくぷくのほっぺたに・・・きゃぁあっ!

明日からはいよいよ新学年、新年度。

気持ちとカラダを引き締めていかなくっちゃです。

あれんたんも、明日からはももぐみさん。

下に赤ちゃんの後輩たちが入ってきます。

ちょっと切なく、ちょっと楽しみな3月の終わりです。









思いつきで旅立つことになった京都。

実にワタシ達らしく、満喫してまいりました。

子連れ旅行の例に漏れず?あれんたんも二日目には熱を出し。

数ある寺社仏閣の中で、

お参りをしたのは宿の近くの路地裏、相槌神社という小さなお社のみ。

うつわ病が悪化したママが「旅費より高い」うつわに散財。

最終日には、奈良の法隆寺を見る予定がくたびれてなし崩し的に街歩き。

・・・とまぁ、こんな具合で相変わらずのとんちんかんな珍道中でした。



滑り出しはよかったのですがね。



南禅寺の三門から始まったワタシ達の観光めぐり。

あれん氏は、

寺の敷地内に入るとしきりにお経らしきものを唸り続けていました。



圧巻の三門の柱を見上げて。



何か感じるものがあったのでしょうか。

だてに坊さんちっくな名前なわけじゃぁないのかも。

紅葉には少し早めの京都でしたが、

葉の緑がやわらいできてこれはまた風情がありました。





そして二日目には、いそいそと清水・茶碗坂へ・・・

ここで見つけた一軒の風情ある器やさん、東哉さん■■■



こんな素敵な中庭を潜り抜けると、

見事な器が並んでいます。

どれもオリジナルの一品たちだそうですが、

こちらの作者の方、色使いといい柄といい手触りといい、

全てにおいて絶妙のバランスで非常にセンスのいいものばかり作られています。

一目惚れしてしまったこちらの藍染の器。



その奥にある黄色い器と一緒に、「はい!お買い上げ~!」

この旅で、このお店に巡り逢えたことが何よりの収穫だったかもしれません。

東京は銀座にもお店があるとのこと。

これからほんとうに少しずつでしょうが、

こちらのお店の器、増やしていきたいと思っています。



三日目には予定だった法隆寺はまたの機会にとっておくことにして、

ただただぷらりぷらりと散歩です。



歴史の懐の深さを肌で感じながら。



何故か商売柄こんなものにも目を留めつつ。

目指すは一日目に時間が遅すぎて全て閉まっていた錦市場へ。

オイシイものをつまみながらのそぞろ歩き。



市場はどこの国でもやっぱり楽し!



こうして、ワタシ達の京都の休日は過ぎていったのデシタ。



家に帰り着いてから、何故か超スーパーハイテンション!なあれん氏。

「ここぞ!我がテリトリー!」って感じで走り回っていました。

みんなで旅行も楽しいけれど、

やっぱりお家が一番!

お家がダイスキ!

そう思える・感じられる場所をつくることができて、

ママはママとしても、設計者としても、同じくここで暮らすワタシ自身としても、

とってもシアワセなのでした。





先日。あるBSの番組で唐招提寺の修復作業のドキュメンタリーを

放映していました。

「職人の仕事」とか「匠の技」とか。

そういうドキュメンタリーたちに、めっぽう弱いワタシ達夫婦。

一千二百年前の職人達と部材や仕事を通じた対話を重ねながら、

現代の職人の意地と誇りをかけて修復作業を進める彼らの仕事に、

二人ともじぃいぃい~ん。



何を思ったか。

思い余って。

「そうだ、京都行こう!」

ってことに、相成りました。

本当はこの季節パリ~に行きたくて行きたくてうずうずしているワタシが、

「今はさすがにパリは無理。でも京都なら・・・」

って感じで押し切った感も否めなくはないのですが。

番組を見て熱くなっていた夫も快諾。

早速旅行会社に予約の手配をしました。



「奈良の」唐招提寺修復の番組を見て感動して旅に出るのに、

旅先は「京都」だし。

そもそも現在修復中の唐招提寺は見られないし。

そこいらあたり、かなりおばかさんなワタシ達ではありますが。

いいんです。どんなに動機と行動がとんちんかんだって。

思い立った時が旅に出る時なんですから!

そんなワケで、紅葉客で賑わい・コストも上がる前の11月あたまに、

京都に行くことが決まりました。

普段行き当たりばったりで計画性のない行動ばかりのワタシ達夫婦+αですが。

今回は少しばかり事前に下調べをしていこうかと思います。

お詳しい方、おすすめなどありましたらご連絡ください。

やはり!今まさに「うつわブーム」のワタクシですから。

そこいらへん。かなり買う気満々デス。

なんてったって、京都ですもの。 (なんのこっちゃ?)



でもその前に、今月頑張って働きま~す!!


久しぶりに、

都内のダイスキなホテルに埋もれてきました。

こう見えて結構保守的なワタシ達。

一度気に入った店や宿を見つけると、

同じ場所にば~っかり、

じわりじわりと通い続ける習性デス。



目黒の「都ホテル」。

我が家の常宿です。

といっても、ちょうど半年違いの夫婦それぞれの誕生祝いに、

年に二回ずつ通う程度ですが。

去年からは一人メンバーが増えましたが、

これからもずぅっと、折に触れて足を運びたいと思うホテルです。

派手さはないですが、

ふかふかの心地よいベッドや、



シックで品のいい設えの客室で。



このとおり。



至福のリラックスタイムを満喫できます。



そしてまた、このホテルで素晴らしいのは、

緑に囲まれた恵まれた敷地です。



隣の八芳園の庭園を見下ろす窓外の風景。



普段高い建物内ではあまり落ち着かないワタシ達も、

これだけ広大に広がる緑の庭園を見渡すと、

9階や10階程度の高さは全然射程距離内におさまります。

大地にどれ程近く感じられるか否かは、

建物の高さだけでなく、おそらくそこから見える景色にも、

左右されるのかもしれません。

我が家のオレ様も、

借景を我が物顔で手中に治めたような顔をして窓にへばりついています。



ここでは本当に何もせず。

何もしないことをしに行く ような感じで、

だらりだらりと過ごします。

心地よい空間は部屋の中だけにとどまらず。

ロビーのある1階にも、

ゆったりとした時間を眺められる椅子がそこかしこに置かれています。



庭を眺めながらお茶菓子を頂くアレン氏。



「ダンディ~!」とおだてられ、

まんざらでもない表情。



デモ、この後すぐにダンディ電池は切れて、

パパと二人でお庭の散策に強制的に連れ出されました。

ちょうど一年前は、まだこんなで。



まだまだ平和な時間が流れていたのですが・・・

これもまた、成長なんでしょうかね。


東京も少し秋の気配がしてきましたね。

この季節になると、ワタシはどうも旅虫がうずいてうずいて、

しかたなくなります。(ワタシだけか?!)

生憎なのか、幸いなのか?

育児中の身であり、更に先日ひょんなことから足を骨折。

どうにも身動きがとれないので、

やむなく昔の自分の旅日記などを、久しぶりにぱらぱらとめくってみました。



こちらがその絵日記たち。



2週間以上の旅に出るときには、

いつもこんな小さな中身が真っ白のスケッチブックを小脇にかかえて、

あてもなくぷら~りぷらりと、歩きまわっていました。

使われる筆記具たちはその時によって違いますが、

大体この程度のものを用意。



そして、旅先で巡りあったさまざまなモノや人や出来事を、

つら~りつらり と書き綴っていました。



どの絵日記も、最初のページはここからはじまります。



手づくりカレンダー。

旅の日程分だけフリーハンドで升目を切って、

日にちと曜日だけ記しておきます。

そして現地で泊まった街やホテルなど、

ざっくりとしたものを書き込んでいきます。



商売柄、当然泊まった宿の部屋のスケッチもかかせません。



えぇえぇ。若かりし頃、読みましたとも。

妹尾河童さんの、「河童が覗いた~」シリーズたち。

まだ学校でちゃんと絵の勉強もする前だった頃は、

この本たちに習って、鳥瞰図を見よう見まねで描いたりしていました。

当時のワタシのバイブルです。



そうして気ままに歩き回っては立ち止まり。

その場所で出会った風景を描き。



歩き回った道筋を記し。



食べたものを記録し。



出会った人たちとの思い出を綴っていきました。



時に絵で表現しきれないような時には、

こうしてただただ文字で記憶に刻みこんだり。



実はこの絵日記。

各現地ではこの文字のページが一番周囲の話題になりました。

「一体なぜ、こんなに小さな文字を

まっすぐにびっちりかけるのか?

ニッポン人は、やっぱり皆こんなに几帳面なのか?!」

とまぁ、フランスなどではこの文字のページこそが、

アートだ!と絶賛していただけました。



そんな風に旅のたんびに描き続けてきた絵日記たち。

今ではワタシの大切な宝物になっています。

時々。

入院中の友達のベッドの上で、早く退院できるようにと励ましたり、

仕事を辞めた知人の書斎で、次のステップへ向けてのエネルギーを充電したり。

こっそりと色んなところを旅して、活躍してたりもします。



何より、旅先でこうやって絵を描いていると、

好奇心旺盛な海外の人たちからは、何やかやと声をかけられます。

「何を描いているの?」から始まって、

いろんな現地の人たちとコミュニケーションがとれたり。

それがきっかけで友達になったり。

とうとうその友達の家にホームステイすることになったり。

挙句の果てにはその街で暮らすことになってしまったり・・・

とまぁ、

本当にさまざまな可能性も広がっていったりします。

(そんなに余分な可能性を広げる必要もないでしょうが・・・)



今の時代。

カメラやビデオなどなど、優れモノたちが沢山あって、

それらを使った旅先での思い出の記録の仕方も幅広くなって、

楽しみも増えてきていますね。

ワタシもそんなツールを活用して楽しんでいる一人ではありますが。

こういうシンプルな超アナログの記録媒体も味わい深く、

これからも1冊ずつ、時間をかけて増やしていきたいモノです。

スケッチブックと航空チケットとパスポートだけ。

ぽんっとカバンに放り込んで。

まるで散歩にでも行くように、

また、ひょいっと旅に出たいなぁ~。

なんて、夢みてたりする今日この頃です。


私たち夫婦は、

とにかく新興住宅地がニガテです。

道路の幅も広く、ぴっちりぴちぴちシャキーン!と整備された、

まっすぐの区画が広がる地域では、

おそらく息が詰まって気がおかしくなりそうなのです。

なので、「人の手が入りましたよっ!」っていう再開発地区とか、

所謂都心で次々に話題となるスポット等には、

こんな商売やっていながら、

仕事以外で殆ど好んで足を踏み入れません。

なんか、キモチワルクなります。

どこ行ったって一緒かよ!って気分になります。

画一化された箱に収められて、何が楽しいの?!とも思います。

それよりも、

長い年月を経て、おのずと人が集まりだして、

自然発生的に集落になっていったような街にばかり、

そそられます。

東京ではなかなか数百年という年月は難しいですが、

少なくとも戦後から人が集まって数十年という月日がたち、

既に成熟している街に魅力を感じます。

つくりこまれてるって、やりすぎると、

逆にすごく下品に感じられるのです。

こうやってつくってやったぜ!ってのがミエミエなのも。

媚売ってるみたいなつくりこみ方も。

だったらよっぽど、てんでんバラバラ好き勝手して、

雑多なアジアなムンムンした感じの方が、

もっとずっと人間くさくて自然な気がします。

だって実際亜細亜じゃん!って、思っちゃいます。




この思考のルーツは、

ワタシの場合、過去の旅からも伺えます。

以前ワタシは30歳を目前に控えて、

なにかデッカイことをしてやりたい!と思い、

何故か、自転車を担いで単身イタリアに渡りました。

ローマをスタートして、イタリアとフランスとの国境を越え、

南仏ニースをゴールに設定して、

途中の山岳地帯で若干汽車をつかったものの、

約700kmの道程を、自転車で走破しました。

日本で言えば、東京~広島くらいの距離でしょうか。

その旅の中でワタシはことごとく

イタリアで有名な大美術館には足を踏み入れませんでした。

比較的大きな街にも、あまり長居はしませんでした。

それよりも、ローマからフィレンツェに向かう途中の、

小さな数百もある断崖絶壁の上に聳え立つ鷲の巣村のような街を訪れ、

城壁に囲まれたその街の中の更に小さなアトリエや土産物屋を散策しながら、

店主といろんな話しをしながら、

名もない作家たちの作品たちを眺めていました。

くねくね曲がった道を潜り抜けて、

殆ど迷子になりながら、

時々思わぬサプライズに遭遇したり発見したり。

そんな散策を、本当に心から楽しんでいました。



別に意図してそうしていたわけでもなく。

目的を特に定めていない旅だったので、

ただ、気の向くまま、足の向くまま。

自分が気持ちがいいと思うところに向かい、

自分が居心地がいいと思うところにとどまっていた。

それだけのことなのですが。

でも敢えて、その行動にロジックを当てはめるとすれば、

建築でよく使われる「ヒューマンスケール」という言葉が、

一番合致するかと思います。

要するに、人間としての自分のスケール感に、

あまり大きな街はしっくりこなかったのです。

一日で全て歩き回れてしまうような、

そんな小さな名もない街を、じっくりとゆっくりと散策する方が、

スケール的に自分の肌にあっていたのだと思います。

移動手段を自転車にしたことも、同じような理由です。

(まぁ、運転免許がないワタシが運転できる乗り物が自転車しかないってことも、

大きな理由ではありますが・・・)



それと同じ事を、自分たちが暮らす街選びでも貫きました。

かっこいいからとか、ちょっといいとこで暮らしてるみたいだからってのも、

正直はあったりもします。

でも、それよりも何よりも、

歩いて。自転車で散策して。

ちょっとした路地裏に思わぬ発見があったり秘密の名店を見つけたり。

この角を曲がったら、何があるんだろう・・・?

そんな旅の楽しさみたいなものを味わえる街で暮らせることが、

一番のポイントでした。

色々と試行錯誤の上、

ワタシは日本で、この東京で、暮らしていくことを決意したので。

せめて暮らす街くらい、これからもずっとワクワクするような旅気分を味わいたい。

そんな理由で、

わたしたちはこの街を、

選びました。
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masu
年齢:
54
性別:
女性
誕生日:
1969/09/27
職業:
一級建築士
趣味:
しばらくおあづけ状態ですが、スケッチブック片手にふらふらする一人旅
自己紹介:
世田谷で、夫婦二人の一級建築士事務所をやっています。新築マンションからデザインリフォーム等をはじめ、様々な用途の建築物の設計に携わっています。基本呑気な夫婦で更新ペースもぬるーく、更新内容も仕事に限らずゆるーく、でもていねいに、綴っています。
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