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ノイファイミリーの日常、息子の成長など・・・
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私たち夫婦は、

とにかく新興住宅地がニガテです。

道路の幅も広く、ぴっちりぴちぴちシャキーン!と整備された、

まっすぐの区画が広がる地域では、

おそらく息が詰まって気がおかしくなりそうなのです。

なので、「人の手が入りましたよっ!」っていう再開発地区とか、

所謂都心で次々に話題となるスポット等には、

こんな商売やっていながら、

仕事以外で殆ど好んで足を踏み入れません。

なんか、キモチワルクなります。

どこ行ったって一緒かよ!って気分になります。

画一化された箱に収められて、何が楽しいの?!とも思います。

それよりも、

長い年月を経て、おのずと人が集まりだして、

自然発生的に集落になっていったような街にばかり、

そそられます。

東京ではなかなか数百年という年月は難しいですが、

少なくとも戦後から人が集まって数十年という月日がたち、

既に成熟している街に魅力を感じます。

つくりこまれてるって、やりすぎると、

逆にすごく下品に感じられるのです。

こうやってつくってやったぜ!ってのがミエミエなのも。

媚売ってるみたいなつくりこみ方も。

だったらよっぽど、てんでんバラバラ好き勝手して、

雑多なアジアなムンムンした感じの方が、

もっとずっと人間くさくて自然な気がします。

だって実際亜細亜じゃん!って、思っちゃいます。




この思考のルーツは、

ワタシの場合、過去の旅からも伺えます。

以前ワタシは30歳を目前に控えて、

なにかデッカイことをしてやりたい!と思い、

何故か、自転車を担いで単身イタリアに渡りました。

ローマをスタートして、イタリアとフランスとの国境を越え、

南仏ニースをゴールに設定して、

途中の山岳地帯で若干汽車をつかったものの、

約700kmの道程を、自転車で走破しました。

日本で言えば、東京~広島くらいの距離でしょうか。

その旅の中でワタシはことごとく

イタリアで有名な大美術館には足を踏み入れませんでした。

比較的大きな街にも、あまり長居はしませんでした。

それよりも、ローマからフィレンツェに向かう途中の、

小さな数百もある断崖絶壁の上に聳え立つ鷲の巣村のような街を訪れ、

城壁に囲まれたその街の中の更に小さなアトリエや土産物屋を散策しながら、

店主といろんな話しをしながら、

名もない作家たちの作品たちを眺めていました。

くねくね曲がった道を潜り抜けて、

殆ど迷子になりながら、

時々思わぬサプライズに遭遇したり発見したり。

そんな散策を、本当に心から楽しんでいました。



別に意図してそうしていたわけでもなく。

目的を特に定めていない旅だったので、

ただ、気の向くまま、足の向くまま。

自分が気持ちがいいと思うところに向かい、

自分が居心地がいいと思うところにとどまっていた。

それだけのことなのですが。

でも敢えて、その行動にロジックを当てはめるとすれば、

建築でよく使われる「ヒューマンスケール」という言葉が、

一番合致するかと思います。

要するに、人間としての自分のスケール感に、

あまり大きな街はしっくりこなかったのです。

一日で全て歩き回れてしまうような、

そんな小さな名もない街を、じっくりとゆっくりと散策する方が、

スケール的に自分の肌にあっていたのだと思います。

移動手段を自転車にしたことも、同じような理由です。

(まぁ、運転免許がないワタシが運転できる乗り物が自転車しかないってことも、

大きな理由ではありますが・・・)



それと同じ事を、自分たちが暮らす街選びでも貫きました。

かっこいいからとか、ちょっといいとこで暮らしてるみたいだからってのも、

正直はあったりもします。

でも、それよりも何よりも、

歩いて。自転車で散策して。

ちょっとした路地裏に思わぬ発見があったり秘密の名店を見つけたり。

この角を曲がったら、何があるんだろう・・・?

そんな旅の楽しさみたいなものを味わえる街で暮らせることが、

一番のポイントでした。

色々と試行錯誤の上、

ワタシは日本で、この東京で、暮らしていくことを決意したので。

せめて暮らす街くらい、これからもずっとワクワクするような旅気分を味わいたい。

そんな理由で、

わたしたちはこの街を、

選びました。
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プロフィール
HN:
masu
年齢:
54
性別:
女性
誕生日:
1969/09/27
職業:
一級建築士
趣味:
しばらくおあづけ状態ですが、スケッチブック片手にふらふらする一人旅
自己紹介:
世田谷で、夫婦二人の一級建築士事務所をやっています。新築マンションからデザインリフォーム等をはじめ、様々な用途の建築物の設計に携わっています。基本呑気な夫婦で更新ペースもぬるーく、更新内容も仕事に限らずゆるーく、でもていねいに、綴っています。
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